Lesson3-1  掃除の基本

ここからは実際に役立つ掃除術を、実践的なワザと誰もが簡単にできるテクニックで学んでいきます。

巷に溢れる掃除グッズだけでなく、100均一ショップなどで手軽に見つけられるアイテムと意外なアイデアで、頑張りすぎない掃除を進めていきましょう。

プロも採用する掃除術は、ササッと楽に落とす万能さがやみつきに感じるはずです。

まずは、基本である道具集めやその使い方、汚れ除去に効果をもたらす洗剤づくりからスタートし、準備を整えていきましょう。

基本道具と役立つ掃除アイテム

掃除を始めるにあたり、まずは効果を引き出す道具を確認していきます。

家中を見渡せば、キッチンやリビング、サニタリーなどの空間だけでなく、
エアコンや窓といった箇所ごとの対処も行わなければなりません。

それぞれの場所に適した道具を用いる事で時短・簡単・楽チンの3原則が実現します。

下記に記載のグッズは基本の掃除用具と、あると役立つアイテムの数々です。

基本道具はもちろんあるほうがいいのですが、現在は役立つ便利アイテムも
たくさん販売されていますので、うまく取り入れていきましょう。

掃除道具はシンプルが基本です。
良かれと思い性能のよい専用グッズを集めてしまいがちですが、
プロが使う道具を見れば簡素化されたアイテムに意外性を感じるでしょう。

ムダな動きと時間を省き、効率的にラクに作業をするための道具の数々は、
実用性と応用力を兼ね備えているため、掃除のモチベーションを上げてくれます

1. 粘着ローラー

【使用箇所】:水回り以外の室内全て・布製品 

短い持ち手がついた筒状の粘着シート。
カーペットや洋服にコロコロ転がすだけで、簡単にゴミを取り除きます。
急いでいる時にでも秒単位でサッと使える便利品です。

2. フローリングワイパー

【使用箇所】:床全般

先端部分に専用のウェットシートまたはドライシートを固定し、床の埃をキャッチします。
掃除機をかけた後の見えないチリを除去するために、できれば拭き掃除はその都度行いたいところです。
面倒な雑巾がけに変わり、立って作業ができるよう柄は長く負担を減らしたデザインが人気です。

3. ぞうきん

使用箇所】:床・家具・窓・玄関・ベランダ

床の溝に蓄積されるチリや埃はフローリングワイパーで取り除く事が難しく、
力の加減次第ではごみがしっかりと取れない場合もあります。
2週間に1度や2度、無理のない範囲でお手入れすれば気持ちも爽快になり、達成感や”やりきった感”も生まれます。
ぬれ雑巾と乾拭き用の雑巾を用意しておくと状況に応じた使い分けができます。

4. マイクロファイバークロス

使用箇所】:キッチン・洗面所・鏡・トイレ

洗車などでも活躍するマイクロファイバークロスですが、繊維が細かく乾拭きするだけで汚れが落とせるため、重宝する便利道具です。
水分に弱い電化製品や家具でも、マイクロファイバークロスでこすればピカピカに磨き上げることができます。

5. ソフト・ハードブラシ

使用箇所】:風呂・キッチン・トイレ・サッシ部分などの目地・溝・排水溝

溝や凹凸のあるものにまで使えるお役立ちグッズです。
排水溝や浴室の小物類、窓枠、サッシ部分などで見受けられるこびりつきに有効です。
使い終えた歯ブラシを再利用することも可能であり、歯ブラシの先端のサイズに合わせ、対象箇所を細かくブラッシングしていくことができます。
磨き残しを減らし、細部まできれいにする道具です。

6. メラミンスポンジ

【使用箇所】:水回り・コンロ周りの頑固汚れ

掃除の定番メラミンスポンジは、水だけで頑固な汚れを一掃できる掃除の達人です。
研磨力の高さは折り紙付きであり、重曹やクエン酸と合わせて使えば、五徳などにこびりついた汚れも削り落としてくれます。
使用する際の注意点もありますが、お手軽便利グッズとして欠かすことのできないアイテムです。

7. スポンジ

【使用箇所】: 風呂・浴室・ベランダ

5個セット100円など、お手軽に購入できるスポンジもお掃除の重要な道具です。
用途に合わせ切ってサイズを変える事もできるため、排水溝汚れの除去や浴槽、バスルームの壁の清掃など多方面で活躍します。
スポンジは、洗剤を一度馴染ませ泡を立ててから使うことで、より効果を発揮する点も覚えておきたいポイントです。


表面を格子状にカットし、溝の多い窓枠サッシにはめ込みスライドさせれば、溜まった砂埃もきれいに取り除くことができます。

楽な掃除のための3か条

掃除道具を揃えたら、楽に掃除を行うための予備知識として知っておきたい3か条があります。

それは、
①動線の確保
②空気の入れ替え
③散乱しているものをまとめることです。

①は日頃から物の位置を意識することで解消できるポイントであり、
②③は掃除に取り掛かる前の数十秒から数分で実行できます。

① 動線の確保

掃除の際は部屋中を歩き回りますが、その動きは不規則という方も多いのではないでしょうか。
散らかり散乱したリビングから始め、次は汚れが目立つ浴室など、
目に余る場所を見つけたと同時にあっちへこっちへと動いていては、その動作だけで疲れてしまいます。


掃除は動線の確保を基本とし、掃除箇所の順番や大体の動きを決めておくと省力で稼働できるため楽に作業ができます。

  • 掃除機掛けは奥から手前方向に
  • はたきやぞうきんを使った埃落としや拭き掃除は、上から下へ
  • 2階建て3階建ての戸建では、上層階からスタートする

これらのポイントを押さえるだけでも、とても効率がアップします。

② 空気の入れ替え

掃除を始める前は必ず窓を開けましょう
新鮮な空気は取り込むだけで活力も沸き、空気を入れ替えることで滞留し、淀んだ空気もフレッシュさを取り戻します。

掃除中は多くの埃が舞いあがります。

毎回の掃除で窓を開け、風通しを良くすることで大量の埃は外に出され、部屋全体が明るくよみがえります。

③ 散乱しているものをまとめる

掃除機がけや床掃除をする際に、物が散乱した状態ではスムーズに作業ができず労力がかかります。
その都度物を片付けるのも億劫であり、散らかり放題の空間ではなかなか捗らないでしょう。
掃除をする前は、床にあるすべてのものを一度カゴの中やクローゼットにまとめ部屋をスッキリとさせましょう

このとき、家族に協力を得ることも大切です。
”ものはあるべき場所にしっかりとしまう”
”自分が出したものは責任をもってしまう”
など、家族間のルールを設けることで、時短掃除が実現します。