Lesson6-4 家電製品掃除と収納方法

Lesson6の最後は、居住スペースに設置される家電製品の掃除方法と、キレイに見せる収納方法について学びます。

エアコンや照明器具、よく絡まるコード類のお手入れから
調理家電のクリーニングまで、使用頻度の高い家電製品を取り上げ、
キレイを保つためのポイントに追っていきましょう。

機器の持つ性能を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
適度に掃除を行い、製品の寿命を長く持たせることで、エコな暮らしに繋げるのも良い生活サイクルとなるでしょう。

エアコン掃除

冬場夏場に大活躍するエアコンは、私たちの快適な暮らしを守る必需品です。
エアコンは室内機と室外機がセットとなり、搭載された熱交換器によって室内の空気を寒気や暖気に変える仕組みがあります。

部屋に滞留した空気を吸い込むため、埃や空気中の汚れが機器内に入ることで、フィルターや吹き出し口に度々汚れが見られるのです。

効果的なお掃除手順

①フィルターを取り外し、掃除機で可能な限り埃を吸い取る。
②重曹スプレー(重曹小さじ1/2:お湯1カップ)を使用し、ブラシでフィルターにこびりつくゴミをかき出すように掃除する。最後は水ですすぎ、天日干しなどで良く乾かしてから再びエアコン内にセッティングする。
③吹き出し口はルーバーを色々な角度に変えつつ、アルコールを染み込ませた古布で丁寧に拭き上げていく。

お掃除のコツ

◆エアコンの上部分は埃の溜まり場となるため、ハンディモップで定期的に汚れを落としチリが堆積しないよう努めましょう。

◆エアコン本体は、揮発性の高いアルコールをタオルに含ませ拭き上げることでさっぱりと仕上げましょう。

照明器具の掃除

形状や材質が多様にある家庭用の照明器具ですが、年に1度や2度は掃除をし清潔を保ちましょう。
特に夏場はシーリングライト内に虫が入り込み、そのまま死骸となって放置されるケースが多く見受けられます。

背の高い男性の力を借りるなどして、安全に配慮しつつ汚れ落としを行いましょう。

効果的なお掃除手順 

①電気を外すにあたり、スイッチがオフになっていることを必ず確認する。
②シーリングライトは電灯・反射板それぞれを乾拭きし(アルコールを含ませたタオルを使用することも可能)汚れを拭き取っていく。
③シーリングライトのカバーがアクリル製であれば、そのまま丸洗いできるため水で汚れを落とし、しっかりと水分を拭き取った後に再び設置を行う。
④ガラス製の照明器具は、アルコールで全体の汚れを拭き取る。金属製の照明器具は、水分がサビの原因となる事から乾拭きのみで対応する。

お掃除のコツ

◆家電製品は精密機械であるため、水を使っての掃除は避けましょう
揮発性の高いアルコールの使用が最適です。

◆ガラス製の照明器具は指紋が目立ちやすい事から、ゴム手袋などを装着して掃除を行うときれいに仕上がります。

◆紙製・竹製など天然由来の素材を使用した照明器具では、粉末状の重曹を振りかけ1時間程度置いてから払って取り除くと、べたつきや埃が一掃できます。

絡まりやすいコードの掃除

テレビやパソコン周辺機器に目をやると、気づかぬ間にコードが絡まり、埃が溜まっている様子が見て取れます。
汚れを放置しておくと最悪の場合発火する危険性を秘めていることから、普段のお手入れはとても大切だと言えます。

束ねていても何かと邪魔になるコード類は、収納方法の工夫でスッキリとまとめ、見栄えよく仕上げていきましょう。

効果的なお掃除手順

①コードやコンセントに溜まった埃は掃除機で吸い取り、除去できなかったチリや埃は乾拭きで拭き取る。
②アルコール水(アルコール90ml:水110ml)を含ませたタオルで、コンセントまわりについた手あかなどの皮脂汚れを落としていく。
③コードの溝に溜まった埃は綿棒を使いこすり取る。

お掃除のコツ

◆コンセント周辺では静電気が発生しやすく、自然と埃が寄り付いてくる傾向にあります。
ぬるま湯500mlに対してリンス1プッシュを混ぜたリンス水をタオルに含ませ、コードを拭くことで埃の吸着を防ぎましょう。

◆絡まりっぱなしのコードは見た目も美しくなく、できれば目に触れない場所できちんと収納したいものです。
コードだけでなく、ルーターや電源タップもまとめて収納できる
ケーブルボックス(配線収納ボックス)を使用すると、お洒落で綺麗ににまとまります。

部屋をきれいに見せる収納術

「きちんと掃除を行うのは労力も時間もかかるため、正直とても大変!」

こうした声を聞くことは珍しい事ではありません。
特に育児に仕事と日々の生活だけでも忙しい人にとっては、掃除の継続はなかなか難しいというのが現実でしょう。

しかし、家が散らかっていては気も休まらず、フラストレーションが溜まっていく一方。
このような状況を回避するにはどうすれば良いでしょうか。

ここでは、掃除をせずとも部屋をきれいに見せる収納術を学びます。
時短・簡単・楽チンという掃除の3原則は、収納の工夫でさらに効率の良いものになるでしょう。

収納術その1 ラベリング】

部屋はなぜ散らかるのか、それは使い終えた道具をもとある場所に戻さないからという事実に他なりません。
使いっぱなしのペン、広げられた本、飲みかけのジュースなど、本来物があるべき場所に収納されなけば、散らかり放題のお部屋環境になってしまいます。
とはいえ、子ども達が出したおもちゃや道具をその都度片付けるのも苦慮するところです。

そこで、物の収納スペースにラベリングをしてみましょう
カラーボックスや収納ボックスの引き出しに、何を入れる場所なのか、
とラベルを張り、誰が見てもしまう場所がわかるよう工夫をします。

ラベルには、”文房具類” ”電池・リモコン””救急セット” ”ティッシュ・ハンカチ”などと書き記し、保管場所を明確にすることで家族全員が整理整頓を意識できるようにします。

出しっぱなしの物があれば「〇〇と書いてあるところにしまってね」など、収納場所について簡単に声掛けすることも可能であり、物の散らかり防止に役立ちます

【収納方法その2 収納かごを1つ用意する】

急な来客や床掃除を行う際に、室内に物が散乱していては好調なスタートダッシュは切れません。
そこで収納かごを1つ用意し、掃除や整理整頓の瞬発力を上げていきましょう

来客時、物をパッと待避させたいときや、散らかっているものを取り敢えず1つにまとめたいときなど、収納かごに避難させることで空間にスペースが生まれます。
散乱したおもちゃを片付けたい場合でも、かごにまとめそのまま子ども部屋に運べば、後でゆっくりとしまうこともできます。

かごのデザインはリビングの風合いに合ったものを選ぶことで、インテリアとしての効果も生まれるため、一石二鳥の実用的なアイテムとして役立ちます。

収納方法その3 物を減らす工夫をする】

「整理をしていたら、いつ購入したか覚えていないものが出てきた」という経験はないでしょうか。
物を溜め込めばそれだけ収納空間が必要となり、上手くまとめて保管しなければ統一感もなく見栄えもスッキリとしないものです。

急ぎではない買いだめをしたり、いつか使うかもしれないとストックを家に貯めてしまうと、気づいた時には収納しきれず困ってしまうという事態も度々耳にする話です。

スッキリとした居住スペースを保つためには、まずは不要なものは購入しない・廃棄するなど、身の回りのスリム化を図りましょう

例えば浴室やキッチン、洗面所では、小物類など不要なものを除けば掃除もぐんとラクになるはずです。

カウンターキッチンのカウンターやチェストなどは、特に物が山積みになりやすい場所ですが、物は適材適所あるべき場所にしまい、目に見える場所を整然とすることで、広々とした空間の演出が可能となります。

“モノを増やしすぎない・必要なものだけを残す”
これらのポイントを押さえるだけでも、お部屋がスッキリし、片付けや掃除が簡単になるのです。

いかがでしたか?
Lesson5・Lesson6では実用的なお掃除方法について、知識を深め学んできました。
掃除は大変といったイメージも、効果的な手順を踏み、道具と洗浄剤を上手く使い分けることでエネルギーを費やすことなく楽に作業ができることが理解できたでしょうか。


次の章では、清掃業を仕事にしようと考えている方に向けた”お掃除起業”について迫っていきます。

クリーニング業界の最前線にいる企業や会社社長の話を皮切りに、起業までの心構えや準備、掃除を仕事にする際の注意点などを幅広く学んでいきましょう。