
目まぐるしく変化する経済状況がある今、いつの時代も求められる仕事について考えたとき、”クリーニング事業”への参入は人生の大きな起点となる可能性を秘めています。
Lesson7ではお掃除起業について、具体的な仕組みと必要なビジネススキルを学び、誰もが現実化できる新しい働き方についてお伝えしていきます。
クリーニング事業の可能性

ここ最近のお掃除ブームにより、メディアや新聞雑誌では、お掃除プロの方々が多く取り上げられています。
「掃除がビジネスになるの?」という素朴な疑問があるとは思いますが、掃除本や掃除術を特集したテレビなどからそのニーズの高さが伺えます。
需要が伸び続けている業界であることは間違いないと言えるでしょう。
なぜお掃除ニーズが高まりの傾向を見せているのか、それは現代特有の生活環境が背景にあります。
まず考えられるのが高齢化社会です。
高齢者は自分自身で掃除をするのが身体的に難しくなることが多いため、掃除を業者に依頼することが多いと言えます。
超高齢化社会を迎えた日本は、人口の21%以上が65歳以上という水準を見せており、2030年には30%、2060年には日本人の40%が高齢者であると予想されています。
また、晩婚化や結婚をしないといった選択肢が増えている現状から、
仕事に重点を置き、家事は業者に任せるといった単身者の増加傾向も見られます。
こうした時代の流れから、クリーニング事業は今後数十年に渡り求められ続ける仕事として、伸びしろがあると期待できるのです。
クリーニング事業の市場規模は2021年時点で1兆円を超えるとも言われているのです。
仕事への想いと熱意があれば、誰もがすぐにでもスタートを切ることのできるクリーニング事業。
新しい働き方として、追い風を受けるこの産業にチャンスを見出す人は多いことでしょう。
クリーニング事業のメリット

クリーニング事業のメリットはどこにあるのでしょうか。
まず第一のメリットとして上げられるのは、誰もがしっかりと稼ぐことのできる業種である点です。
信用を得る掃除の技術を習得した後、依頼を受ければ日給にして2万円以上は稼げる業界です。
月給にして50万円程度、年収にして600万円程度とあり、成功すればしっかりと生計を立てられるところで安心感があります。
会社に所属をしていれば忍耐が要求されたり、付き合いがあったりと気苦労は多くありますが、独立起業をすれば自分の采配で物事を決めることができます。
軌道に乗るまでが一苦労ですが、
”高単価の依頼を請け負う”
”不動産会社と委託契約を結ぶ”など、
仕事が勢いづくことで楽しさややりがいも倍増することでしょう。
口コミが広がれば、単価を上げリピーターの確保にも繋がります。
企業勤めでは経験できない人との繋がりや体験が、人生の糧になるところも大きなポイントです。
第二のメリットは、少子高齢化が進む日本だからこそ、クリーニング事業における安定性が見込める点です。
お年寄りが自宅の掃除を必要とするケースや、共働き世代でニーズが高まる家事代行業務、オフィスクリーニングなど、お掃除ビジネスの需要は時代背景とともにさまざまな面から増加傾向にあります。
本当に役立つ掃除術や専門知識を備えたお掃除のプロが、メディアでその技術を披露するなど、人々の掃除への関心が高まる様子も見られます。
そのため、今後参入を考える方も多くいるでしょう。
からだ一つで始められる手軽さと、自分の努力と力量で顧客を増やし事業を成長させられる点はこの事業の最大の魅力であり、安定性を感じつつも挑戦できるところは男女問わずに感じる利点だと言えるでしょう。
お掃除起業に向いている人・向いていない人

”誰もが挑戦できる領域”であるお掃除ビジネスですが、成功する人と失敗する人の傾向がある点は押さえておきたいポイントです。
掃除事業で起業する際には、人柄や性格が成功のカギを握るというところを確認していきましょう。
【お掃除起業に向いている人】
- 身だしなみが整っている
- 役に立ちたいという気持ちがある
- 傾聴力がある
- 礼儀正しい
- 自分の責任で行動できる
- 経験を積む中で成功例を増やせる
- ITに強い
成功する人の特徴は、誠実さそのものにあると言えるでしょう。
「お客様のため」にというホスピタリティの精神で仕事に臨むことで、その誠意が相手へと伝わりファンを増やしていけるのです。
仕事のこだわりや我を通せば、それは依頼者の求めるものとは異なり、顧客満足に繋がらないことは往々にしてあります。
クリーニング業は、お部屋をキレイにするといったメイン業務に加え、
相手の話に耳を傾け、お困りごとや悩みを解決する”何でも屋”の要素も少し秘めています。
自分を選んでくれたお客様に対し、まず何よりも感謝する気持ちを大切に仕事に向かう姿勢を持つ人は、成功者として広く活躍していくでしょう。

【お掃除起業に向いていない人】
- 身だしなみを気にしない
- ネガティブな思考が多い
- 相手の話を聞くより自分の意見を通そうとする
- 失敗を受け入れない
- 独自の掃除スタイルを突き詰める
- ITに苦手意識がある
失敗する人の特徴には、”掃除で誰かを喜ばせよう”という根本的な意思が欠けているところにあります。
ハウスクリーニングでは、人様のご自宅にお伺いし要望に応じた場所の掃除を行います。
他人を家に上げるということは、”あなたを信頼しています”という気持ちの表れです。
そうしたお客様の想いを汲み取らず、報酬のことばかりを考えたり、乗り気になれない仕事の場合にマイナス面ばかりを見ていると、浮かない顔や態度、姿勢が表に出てしまい、ファンを逃す結果になります。
また、単に掃除を生業とするだけで集客方法を考えず日々を過ごすだけでは、なかなか商売にならないのが現実です。
SNSやインターネットを活用し、効果的な宣伝ができるようITの基礎ノウハウを学ばなければ、ビジネスの継続は困難でしょう。

掃除ビジネスは接客業の一種です。
お客様の満足を一番に考え、自分の仕事に何が求められ、どのようにして満足を超えるサービスを提供するのか、そうしたホスピタリティがビジネス運営の結果を左右します。
起業を考えるにあたり、今一度仕事に対する気持ちを確認し行動に移していきましょう。
Lesson7-2では起業にむけた準備について、事務所や雇用の有無、必要となる道具など具体的なプロセスをお伝えしていきます。
感謝すること、誠実であることそうした心構えを忘れず、成功への道を駆け上がっていきましょう。